「『ない』ものは自分でつくる!」houzz JAPANをつくった加藤愛子のマイルール

My Rules #02

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仕事をテーマにしたプレゼンイベントGIRL’S MeeTALKから2015年夏にGoogle JAPANにて開催されたイベントでのトークのレポートです。「スタートアップで働く女性に聞く、自分の軸をつくっているルール」をお題にHouzz JAPANを創業した加藤愛子さんのマイルールを紹介します。

加藤さん:みなさん本日は有難うございます。Houzz JAPANの加藤と申します。

司会:Houzz(ハウズ)さんは日本でいつ始まったんですか?

加藤さん:4月にサイトオープンしたところで、ちょうど3ヶ月たったところです。なのでさきほど会場の3分の1の方にすでに知って頂いているということで光栄です。

司会:確かにこれは体感的に多い割合ですよね、サイトリリース時もとても話題になりましたよね!加藤さん、宜しくお願いします。

業界大手の銀行での「モヤモヤ」を感じて、勉強して会社をつくるまで

ではさっそく自己紹介から始めたいと思います。私はもともと日本生まれなんですけれども、大学卒業までずっとアメリカで育っています。
大学が経済学部だったので、当時は自然の流れと思っていたのですが金融に就職しました。外資系金融に入って今日のこの建物、六本木ヒルズですね、ここで働いてからロンドンに転勤になってそこに3年半ほどいました。そしてちょうどリーマンショックを経験しました。当時私は日本株の営業をしていたのですが、外資系の投資家が日本からどんどん撤退していくのを見て、無力さを痛感しました。「すごく頑張って日本の株を売っているけれど、自分は日本に全く貢献できていないな」と思ってしまいました。すごく、モヤモヤしていました。

日本のために自分ができることを考えた

なにかもっと自分の力で日本の事業を元気にしたいと思って、ビジネススクールに通うことにしました。フランスとシンガポールにキャンパスがある学校なのですが1年通い卒業したあと、化粧品のサブスクリプションコマースのサービスを立ち上げて日本法人の代表を務めました。そこからニューヨークにいき、昨年日本に戻ってきたところで、10月からHouzz(ハウズ)という会社の日本法人を立ち上げることになりました。またその辺は後ほどお話ししたいと思います。

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インテリア・家づくりのプロとつながれる場所 = Houzz

先ほど会場の3分の1のかたが弊社、Houzz(ハウズ)を知っていると手を上げていただきまして、嬉しいです。Houzzとは、ひとことでいうと住宅に特化したFacebookのようなものです。住まいづくりをしたい人から、ちょっとインテリアを変えたい方までどなたでも使っていただけます。みんなをつなぐコミュニティで、アイデアを集めたり、情報交換をしたり、プロと出会ったりして家づくりを形にしていくというプラットフォームです。

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例えば、一般ユーザーである家をもつ施主の方と、家づくりのプロなど色々な方がここでつながっていきます。プロというのは、まさに住まいをつくる建築家やインテリアデザイナーの方だったり、工務店の方など専門家で、ここでの会話の始まりは、その家づくりのプロの方々が投稿される写真から生まれます。そういった写真をどんどん見ていって、住まいをつくりたい人が「アイデアを集める」ところから、最終的にそれを施工したり「形にする」ところまでワンストップ一で実現できるツールでもあるんですね。

コミュニティでありながら、実際の家づくりの色々な過程を進んでいける、そんなサービスです。 2009年にアメリカでスタートして今9カ国で展開していて、世界中でいま3000万人のユーザーさんに使っていただいています。なんか宣伝みたいになってすみません(笑)。

加藤愛子さんの4つのルール

では本題ですね、今回自分のルールというものを考えところこの4つが頭に浮かびました。

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ルール1 自分に素直になる

コミュニティでありながら、実際の家づくりの色々な過程を進んでいける、そんなサービスです。 2009年にアメリカでスタートして今9カ国で展開していて、世界中でいま3000万人のユーザーさんに使っていただいています。なんか宣伝みたいになってすみません(笑)。

では具体的にお話ししていきます。この自分に素直になる、というものは2つのパートに分かれているかなと思います。
1つめはやはり、自分の中で目標設定をする。
自分が欲しいものや、自分の3年後や5年後、もしくは20年後とかでもいいと思うんですけれども、こういう人間になっていたいと思うことや、もしくはこういう環境にいたいというものを、これは自分しかわからないので、自分の中で考えてまとめていくのが必要なのかなと思うんですね。

実現方法はわからなくても、行動しながら周りに話す

私は元の金融の会社にいたとき、先ほどもお話ししたように「日本をもっと元気にしていきたい!」という目標設定ができました。でも、実際にどう形にしていくかというとその時はどうすればいいか正直全くわからなかったんです。わからなかったけど自分の選んだオプションがビジネススクールに通うことで、そこから色々なドアが開いていって色々な可能性が生まれていきました。

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まさにその可能性が生まれた理由ですが、2つめはその目標を口にする、ということです。
私は自分がやりたいことや目標を常に口にするようにしています。私の場合、もうボヤキのような独り言のような感じなんですが(笑)「こうしたいんだよね」とか「日本を元気にしたいけどどうすればいいかわからない〜」とか友達に話すような感覚で色々な人に言っていくんですね。

実はHouzzに入るきっかけになったのもそこからでした。ある時に自分の友達がHouzzの代表と会うことがあって、日本法人の代表を探していると聞いて私を勧めてくれました。それは全く思いもよらなかったことなんですが、ずっと前に「自分はこういう目標がある」と話していたことによって、それを思い出してもらったのが大きなきっかけになったと思います。

ルール2 「ない」ものは自分でつくる!

次は、「ない」ものは自分でつくるというものです。 私はビジネススクールを卒業したときに、日本を元気にできるさらにチャレンジングな仕事を探していたんです。ただ、自分の中でそれに加えて重要だったポイントがワークライフバランスです。 いずれ家庭をもちたいと思った時に、仕事を頑張っていて、限られた時間の中でも家庭をもってしっかりつくっていきたいというふうに考えていたとき、それをうまくバランスよくできる環境はどういったところかなと考えたけれど見つからなかったんですね。当時おかげさまで色々なところから内定は頂いてもいたんですが、両方揃う企業は見つからなくて。で、それこそ金融にいた頃のようなモヤモヤ感がまたあって、これではいけないなと思って。そういう環境がないのであれば自分でつくってしまおう、と思って会社をつくったのが、ベンチャー業界に入りこんだきっかけでした。

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「ベンチャー創業 × 子供との時間」は成立する?

この「ないものはつくる!」ということは、Houzzに入るきっかけでもありました。 この2人はHouzzの創業者なんですが、彼らが家を買ってリノベーションをしたいと思った時にすごい大変な思いをしたんですね。そこで、こういったコミュニティサイトがあれば色々な人が簡単に情報交換をできるのではないかと思ってサービスを作りました。

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左の女性はグローバルのCEOなんですが、彼女がHouzzを作ったときはお子さんが2人いました。子供が2人もいながら、もういまでは世界規模の事業を手掛けています。さらに、ちょうど2年前にもう1人生んでいます。ベンチャーをやりながら家庭もしっかりもっていて、毎日子供達と夕食を食べています。こういったワークライフバランスがしっかりとできているような、そういうひとがいる会社であれば、自分もそういう環境をつくることができるのではないかと思ってHouzzに入りたいなと思いました。

メンバー同士、お互いに大事にしているものを尊重する

いまはこういう形で日本チームができています。15名ほどになっています(2015年夏時点)。実はこの写真で見ていただくとわかるかと思うんですが、女性の多いチームなんですね。中には子供をもちながらベンチャーで働いているというものもいます。それぞれがお互いに大事にしているものを尊重しつつ、自分がやりたい仕事をHouzzでみつけてくれたらいいなぁと日々思っております。

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ルール3 初心を忘れない

3つめ、初心を忘れない。
やはり、自分ひとりじゃ事業ってつくれないんですよね。
今ではおかげさまで、Vogue JAPANなどのファッション誌からTVのワールドビジネスサテライトまで、色々なメディアで紹介していただいていますが、色々な方に助けられて広がりました。

それこそ金融で働いていた時代は会社の看板があったので、営業回りをしようとしても「あ、GSの加藤さんね」と非常に簡単に営業も取れたのですが、ベンチャーとなると自社のことは誰も全く知らないんですね。誰も知らないブランド名を抱えて作っていかなきゃいけない。なのでその過程でいろんな方に非常にお世話になっていて、その方々への感謝の心を忘れずにこれからもサービスを作っていきたいなと思っています。

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ルール4 Work hard, play hard!

4つめ、最後はWork hard, play hard! です。
これは昔からの、自分の中の一番のルールなのかなと思います。「仕事をする時はとことん仕事をして、遊ぶときはとことん遊ぶ。」というのは、これはすごく大事なことだと思います。 自分が楽しい時間をしっかりつくってあげる。仕事はいつでも楽しいというわけではないので、息抜きの時間がとても大事だと思っています。息抜きがあるからこそよりクリエイティブになれるんじゃないかなと思うんですね。さらにそういう時に、思いもよらない出会いだったりとか、次の仕事のきっかけができたりもすると思いますので、これは私のほうからぜひオススメさせてもらいたいルールです。

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とにかく、やる!

最後にこれです「とにかく、やる」。失敗を恐れずに、どんどんどんどん前に突き進んでいく、というのはすべてのルールに通じることかなとも思いますし、大事なことだなと思います。以上です、有難うございました。

My RULE まとめ

1
自分に素直になる
2
「ない」ものは自分でつくる!
3
初心を忘れない
4
Work hard, Play hard!
5
+とにかく、やる

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
<編集後記>
自分に素直になって、自分の欲しい未来に気づいてまずは目標をつくる、そしてそれを色々な人に話す! やり方は全くわからなくても、進む。それで普通なのだ(最初からわかったらみんな成功している)。わからない中で試行錯誤して、その過程を周りの人に発信しつづけると、思い出してくれたりつないでくれる人は現れる。


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